まんまる顔がキュートなブリティッシュショートヘア。
とても温厚でのんびり屋さんでもあり、愛らしい表情は誰もがとりこになってしまうでしょう。
しかしそんなブリティッシュショートヘアでも、気を付けなければならない遺伝性の病気があります。
この記事ではブリティッシュショートヘアの特徴から気を付けたい病気、飼う時の注意点、おすすめのキャットフードまでを分かりやすく解説。
ぜひ最後まで読んでもらって、愛猫との幸せな猫暮らしを築いていきましょう。
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まんまるブリティッシュショートヘアの特徴
ブリティッシュショートヘアは、柔らかな肌触りと深みのある色艶でビロードのような被毛が特徴の猫種です。
原産地はイギリスで、その後アメリカに渡るなりそのキュートなルックスによって、瞬く間に人気に火がつきました。
ブリティッシュショートヘアは名前の通り短毛種で、体のつくりは引き締まった動体にまん丸の顔をしています。
性格などの特徴が要因の病気へのリスクはそれほどありませんが、ある研究結果によると病気になりやすいというデータもあるので、注意が必要です。
気を付けたのは遺伝性の病気
温厚でのんびり屋さんのブリティッシュショートヘアは、ストレスの心配もそれほどありませんが、特定の病気へのリスクが高いデータがあるので解説していきます。
下部尿路症候群
下部尿路症候群とは、下部尿路と言われる膀胱とその先の尿道に、結石などができ異常をきたすことを指します。
ブリティッシュショートヘアは、この下部尿路の疾患になりやすいため注意が必要です。
ある調査によると、様々な猫種の結石ができる割合を算出したところ、ブリティッシュショートヘアの結石ができるリスクが、シュウ酸カルシウム結石を発症する確率は標準の13倍、ストルバイト結石を発症する確率は2.9倍という数値が出ています。
この数値は明らかにブリティッシュショートヘアが、結石へのリスクが高いことを示しています。
ただこの結果は全体の15万匹に対して、ブリティッシュショートヘアはわずか18匹が対象で、少しデータ量が少ないことから、そこまでの確実性はありませんが、注意が必要な点に変わりありません。
参考:猫の尿路結石のリスク
先天性感音難聴 - 白猫が対象
先天性感音難聴は、生まれつき聴力に異常があることを言います。
毛色が白色限定ですが、ある調査によるとブリティッシュショートヘアは31匹中5匹に難聴の異常があることが分かり、ある程度の確率で生まれつき難聴であると言えます。
ただ先天性感音難聴については、他の猫種でも白色の猫であればあることから、ブリティッシュショートヘア限定ではないですが、聞こえていないかもということを、頭に入れながら接するようにして、愛猫の状態を判断するようにしてください。
参考:白猫の先天性感音難聴
肥大型心筋症(HCM) - オス猫
肥大型心筋症(HCM)は、心臓の筋肉が異常に肥大する病気です。
ある調査によるとブリティッシュショートヘアは、オス猫が肥大型心筋症を発症する割合が、メス猫の7.89倍もあることが分かりました。
そのためメス猫も注意が必要ですが、オス猫を飼っている場合は、異変がないか常に注意をするようにしましょう。
参考:肥大型心筋症の有病率
新生子溶血現象
新生子溶血現象とは、母猫が生まれた子猫に対して初乳を与えたときに、拒絶反応が起き、赤血球を破壊してしまう現象。
起きるメカニズムは、母猫と子猫の血液型が違う時に、授乳時に子猫が自分の血液型の抗体を体内に取り込み、起きてしまいます。
主にB型の母猫がA型の子猫に与えたときに起きる確率が高いですが、どの組み合わせにおいても起こりえるので、注意が必要です。
防ぐためには、B型のメス猫はB型のオス猫としか交配させないなどの、対策が必須になります。
参考:猫用血液型判定試薬の評価
猫伝染性腹膜炎(FIP)
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルスが変異して引き起こされる病気で、主な形態としては「ウェット型FIP」では腹水や胸水の蓄積が特徴で、「ドライ型FIP」では多くの臓器に炎症や結節が現れます。
ブリティッシュショートヘアは、FIPを発症した猫を対象とした調査によると、発症率が標準よりも高いということが分かりました。
参考:猫伝染性腹膜炎の危険因子
結石ケアが必須!必要な栄養素
低めのマグネシウム量
結石ができやすいブリティッシュショートヘアは、結石ができる要因になるマグネシウム量が、しっかりと調整されていることが望ましいです。
基準の理想は0.1%DM以下。平均尿pHが6.6を上回った場合ストルバイト結石のリスクがあり、0.1%DM以下にすることがより安全となるため、推奨されています。
しかし少なすぎても問題があるため、AAFCOの最低基準である子猫0.08%、成猫0.04%が含まれているかしっかし確認することを忘れないようにしましょう。
カルシウムとリンの適正バランス
カルシウムとリンの適正バランスは、カルシウムはリンの1.2~1.25倍あたりが適正とされています。
これはAAFCOの基準である数値を変換すると、
☆成長期 1.0%・0.8% ⇒ 1.25 : 1.0
☆成猫 0.6%・0.5% ⇒ 1.2 : 1.0
となるため、このバランスが適正値となっています。
また、他の研究結果から、リンの量がカルシウムを上回らないことも推奨されていて、若干の多い少ないを加味しても、「カルシウム1~1.5:リン1.0」内をキープすることが重要です。
低エネルギー量
ブリティッシュショートヘアは、肥満になりやすいと言われています。
そのため食べすぎには注意が必要で、過剰なエネルギー摂取によって肥満になってしまうと糖尿病のリスクも上がってしまうため、食べすぎる場合は、低エネルギーのフードが向いています。
おすすめキャットフード2選
サイエンスダイエット「尿路の健康サポート」
サイエンスダイエット「尿路の健康サポート」 は、マグネシウムの量やミネラルバランスを調整し、尿pHを管理することで結石のリスクに配慮したキャットフードです。
またエネルギー量も359kcalと抑えられていることから、下部尿路や肥満が気になるブリティッシュショートヘアに、向いている商品と言えます。
ビューティープロ「下部尿路の健康維持 低脂肪」
ビューティープロ「下部尿路の健康維持 低脂肪」は、マグネシウム値が0.075%に調整されている下部尿路に配慮したキャットフードです。
そのほかにも、尿pHを6.2~6.4をキープするように設計。脂肪量も通常のビューティープロよりも、20%カットした9%DMとなっていて、肥満が気になるブリティッシュショートヘアでも、安心して与えることができます。
毛色の種類はたくさんある
ブリティッシュショートヘアには、非常に多くの毛色があります。
中でも一番有名なのはブルーでしょう。ブリティッシュブルーとも呼ばれ、とても品のある愛らしい姿が特徴的です。
そのほかにもクリームやブラック、チョコレート、ライラック、シナモン、ホワイト、レッド、キャリコ…など、多すぎて書ききれないほどです。
また目の色にも毛色同様に様々な種類があります。
ブリティッシュブルーと言われる毛色がブルーのタイプは、目の色はゴールド、オレンジ、カッパーと限られているのも特徴です。
意外と抜け毛がいっぱい!お手入れ必須
短毛種のため日々の中ではそれほどブラッシングなどのお手入れは必要ありません。・・・と言いたいところですがブリティッシュショートヘアはダブルコートのため、それなりの抜け毛があります。
さらに換毛期になると抜け毛がもっと増えたりするため、基本的には毎日のブラッシングを行うことをおすすめします。
毎日のブラッシングは抜け毛が散らばることも減らせるため、またスキンシップにもなるので、毎日のブラッシングを心掛けるようにしましょう。
かまいすぎも注意が必要…
ブリティッシュショートヘアはその体質ゆえに、気を付けることがあるので解説していきます。
太りすぎに注意
もともとまん丸な顔で大きめの体格をしているので、一見すると太っていないように見えてしまいがちですが、やはり食べすぎてしまうと肥満になってしまうため注意が必要です。
肥満になりやすいというデータもあるので、どうしても食べ過ぎてしまう場合は、エネルギー量を抑えたフードを与えるようにしましょう。
おやつの与えすぎに注意
「キャットフードを控えめにしているから大丈夫」と思っていると、おやつの取りすぎによる尿石リスクの悪化が考えられます。
おやつは栄養バランスよりも食いつきが重視されているため、油断していると健康に害が出ることも…。
そのためメインのごはん同様に、与えすぎないようにして、たまにのご褒美として与えるようにしましょう。
過剰なスキンシップは控えめに…
ブラッシング程度のスキンシップでは大丈夫ですが、あまりかまいすぎてしまうとストレスをためてしまうことに…。
ブリティッシュショートヘアは、自立心が強いとされ、一人でのんびり過ごすことができます。
そのためかまいすぎてしまうと、イライラさせたりすることもあるため、かまいすぎには注意するようにしましょう。
…ただし甘えてきたらたっぷりと甘えさせてください。
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